沖縄パン日誌

作った、買った、食べた、沖縄のおいしいパンにまつわる記録。

2018年のパン事情を振り返る

年末の沖縄、ようやく冬の到来で、

強い北風が吹くようになりました。
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2018年を振り返ると、

新規オープンも少ないながらいろいろありました。

 

いまいぱん古島店・1/7プレオープン

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/02/07/200958

 

RIN・7月オープン

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/10/26/193525

 

流行りとしては、サンドイッチを出すお店やカフェが増えた気がします。

ベーグルも流行ってるのかわからないけど、気づいたらベーグル屋さんって結構あるんだ、と思いました。

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/11/10/162313

 

食パンも、全国的にまだまだブーム。

特に高級食パン。

日々のパンが高級になってしまったら、

それはもう別カテゴリのものになってしまうようにも思いますが。

 

健康や安全、地産地消の観点から、

県産小麦や、素材へのこだわりは相変わらず見聞きします。

 

シンプルパン

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/12/17/215220

 

富澤商店も沖縄に上陸。

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/10/19/191953

 

パンのイベントも個性的なものが増えた気がしました。

沖縄麦うまちー

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/05/21/173819

 

パンで人が集められるということに、世の中がようやく気づいてきたというか。

 

個人的には、

14年使ったオーブンを買い替え、

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/07/29/214650

 

雑誌の編集部からお声掛けいただいたりしました。

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2018/10/17/155350

 

あと、わたしはどちらかというと、パンが出来上がる過程が好きらしい、ということに気がつきました。

なので、今年は例年より食べなかったなあと思います。

 

来年はどんなパンと出会えるのでしょうか。

完成形であるパンよりも、素材を追求するかもしれません。

突き詰めたらきりがない。そこがおもしろいのです。


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若狭・麦庵の全粒粉のパン

以前、那覇市西のパシフィックホテルのすぐ隣に、

古い小さな建物があって、

「麦庵」(ばくあん)

という、こじんまりとしたパン屋さんがありました。

 

素朴なパンが多く、

中でもライ麦パンがお気に入りで、

隣のホテルで仕事があったりすると、

休憩時間など隙を見つけて買いに行ったこともありました。

おいしいのに、あまり商売っ気がなくて、

ライ麦パンも、確か週末だけだったか、

曜日限定で販売していたように記憶しています。

 

ほんの一時だけ、

泉崎に移転か支店を出していたこともありました。

でもすぐにそっちはなくなって、

もとのお店だけになっていました。

 

それからしばらく。

その周辺に行く用事もなくて、ご無沙汰していたら、

いつの間にかその場所には新しいアパートが建っていました。がーん。

 

今でこそ、おいしいライ麦パンの選択肢も広がりましたが、

5、6年前(たぶん)の当時は、

わたしの好みに合ったのがあのライ麦パンだったので、

また食べたいなと思っていたら、

ようやく発見しました!
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もしかしたら閉めてしまったのかと、諦めていたのですが、

ある日ネットサーフィンしてたらたまたま見つけたのです。

「この店探してます」というタイトルで、

まさに記事を書こうとしていた、絶妙のタイミングでした。

 

「今日はもう種類少なくて」と言いながらも、

全粒粉生地の、チョコ、レーズン、くるみのまあるいパン、

そしてライ麦パンがひとつ。

 

この時、先にいらしていた女性の方が、

先にどうぞ、と順番を譲ってくださって、

あまりたくさん買ったらなくなっちゃうわと思い、今回は、チョコとくるみにしました。

チョコ
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 くるみ
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いつも思うんですが、生地がおいしいのです。

こないだ自分で焼いた、全粒粉の丸パンに似ていて、

外側は香ばしく、中はほんのりとした甘み。かむほどにおいしさが広がります。

 

「前のところにある時よく伺ってて、なくなっちゃって探してたんです」

と、店主のマダムに話すと、

「あらー、そうだったの、でもこちらに来てもう二年たつのよ。こちらの方もあの頃よく来てくださってたのよ」と、先に譲ってくれた女性に向くと、

その方は、

「前は市役所の近くにもあったわよねぇ」

と!

それ知ってるってかなりのファンですね!

「でもすぐなくなったのよね」などと、ひとしきり話に花が咲きました。

 

その方は店内のカウンターで、

「私もコーヒーいただこうかしら」と、

さらに先に来ていたお客様の隣に座ると、

「こっちは私の親戚だから気にしないでね~」

と、何だかのんびりとした雰囲気。

店を出てから、わたしもコーヒー飲めばよかったな、と、少し後悔しました。

 

営業スタイルがかなりゆるいので、

確実に買いたいなら行く前に電話を。

開いてたらラッキーくらいの気持ちがいいかもしれません。私も一度目はクローズでした。

場所的にも、店構えも、訪れるにはなかなかハードル高めですが、

素朴なパンとゆったりした雰囲気はおすすめです。
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 きょうのパン屋さん:

麦庵(若狭)

営業は午後から

不定休、土日はやってるそう

とびらにOPENの札がかかってたらGO!

豊見城・シンプルパンのカンパーニュ

久しぶりに行きました。シンプルパン。

ノアレザンを買うつもりが、

いろいろ見たら迷ってしまいまして。

 

前回はノアレザンや、喜びのビスケットなどを買いましたが、

http://breadokinawa.hatenablog.com/entry/2016/11/23/200000

 

 今回は、

スペルト小麦のカンパーニュ
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手のひらに乗るくらいの、かわいいカンパーニュ。

皮の部分が香ばしく、口に入れた瞬間からふわっとやさしい甘さが広がります。

砂糖は使ってないのに、こんなに甘さが出るのか!と感動しました。

レーズンから起こした自家製酵母を使っているので、その甘みですよ、

と、パンを焼く奥様が教えてくださいました。

そういえばクラムもレーズンの風味がしたような気がしました。
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カンパーニュといえば、ライ麦を使ったりして、

独特の酸味が苦手な方もいますが、

これはほんとうに素朴で自然な甘さが際立っていて、食べやすい。

スペルト小麦100パーセントです。
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そして、「新製品!」とPOPにあった、

カシオペイア

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どーん!と迫力ある姿。

その名の由来は、児童文学小説「モモ」に出てくるゾウガメなんだとか。

お子さまが小さい頃にこの本をよく読んでいて、

そのカメの形に似ているから、なんですって!

 

いただいたパンフレットには、

材料についてや、パンづくりへの思いがつづられていて、

ついに小麦の自然栽培も始められたらそうです。
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この小麦畑見てみたい!

色がとてもきれい。

 

今は職場が遠くなってしまって、なかなかしょっちゅうは行けないけど、

ご夫婦の雰囲気がとてもすてきで、

おいしいパンとともに心も温まるような気がします。

 

次は食パン食べてみたい。

この姿がかわいすぎる!ずっと眺めていたいほど。
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きょうのパン屋さん;

シンプルパン(豊見城
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食パンを焼いてみる

先日購入した食パン型を使って、

食パンを焼いてみました。
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いつものように、

はるゆたかと、伊江島で買った全粒粉「ニシノカオリ」を混ぜて、と準備していたのですが・・・

予備発酵させた酵母の様子がいつもと違うのです。先日買った、とかち野酵母さん。

 

こないだベーグルを作ったときと、
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今回。
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いつもなら10分ほどでぶくぶく膨らんでくるはずなのですが、なんか勢いが足りない。

入れたお砂糖が少なかったかも、と、

もう一度やり直すも、そんなに大差なく。

 

どうしよう。

でも全く膨らんでないわけじゃないから、

いけるだろうと判断して、

最初に発酵させたほうの酵母を使って焼きます。

 

こねて、一次発酵。

発酵前と、
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発酵後。約1時間。
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大丈夫そうですね。

一次発酵をさせすぎるのがこわくて、

しょっちゅうフィンガーテストしてしまいます。

アルコール臭がしたら発酵過多。

まだ発酵が足りないほうがリカバーできます。

でもとかち野酵母は、あんまり発酵臭がしないようです。

 

ベンチタイムから、成形して、

いよいよ型に入れての二次発酵。

 

発酵前。
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30分経過。
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1時間くらい。
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いよいよフタをして焼きます。

ドキドキ。

焼き上がりがこちら。
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角が上がるか心配でしたが、ちゃんと上がった。

というか、むしろ角張りすぎて、

上がりすぎかも。

 

フタ開けたらこんな感じでパンパンでした。
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スライスしてみます。

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耳が薄い!わたし、耳がけっこう好きなんですけど!

そしてやっぱり上がりすぎて角がとんがってる。笑

 

ところで、

予備発酵がうまくいかずに、酵母をもうひとつ仕込んでしまったので、

どうせなら焼いてしまおう、と、

全粒粉を薄力粉に置き換えて焼いてみます。

この日まさかの二本焼き。

 

薄力粉を混ぜると、強力粉だけよりも、

もっちりした食感になるようです。

 

1回目の反省を活かすべく、

二次発酵は型の八分くらいでオーブンへ入れました。

 

そうすると、こんな焼きあがり。
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素晴らしい!このくらいが理想!

少し角が白くて丸いくらいがいいのです。

パン屋さんの食パンみたい。

 

本日二回目の焼成でもあり、

少し型に沿ってパレットを入れただけで

スポッときれいに抜けました。爽快!

 

味はもう完全に好みですが、

薄力粉のほうがわたし好みでした。

 

今回わかったことは、

・とかち野酵母は発酵がゆっくりかも

・二次発酵は型八分

ということでした。

結局どちらもちゃんと膨らんだから、

予備発酵でそんなにぶくぶくしなくてもいいのかもなあ。

 

食パン面白い!

でも食べきれないから誰かもらってください。(けっこう切実です)


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食パン型を手に入れる

オーブンを買い替えて、

庫内がずいぶん広くなり、

天板も2枚入るようになり、

ふと思ったこと。

これなら食パン焼けるんじゃないか。

 

ということで、思いつきと勢いで

ついに買ってしまいました。

食パン型1斤
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一般的に売られている1斤よりは、

背が低めの横長な感じ。

たぶん1.5斤でも入るんでしょうけど、

サイズも何も測らずに出かけて、

買い物のついでにふらっと買ってしまったので、守りに入って絶対に入るサイズにしました。

 

素材はアルタイト。

webで調べたら、鉄にアルミをメッキしたもので、

熱伝導がよく、型離れがよいらしいです。

 

型の中に入っていたのが、お手入れについての説明が書かれた紙。
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どうやらこれをきちんとやらないと、

実際に焼くときに油を塗っても、生地がくっついてしまってきれいに型から抜けないようなのです。

 

そういえばパン屋で働いていたとき、

長い3斤の食パンがオーブンから出てきて、

一度型ごと台の上に「トンっ」と打ち付けて、

型からスッと出てくる様子が、

なんともすっきり気持ちがいいと思っていたものでした。

あれがおうちで実現するのか・・・?

 

書かれたとおりにやって、冷ましているの図。
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250℃まで上がるオーブンでよかった。

扉を開けるときの熱風にはまだ慣れません。

びっくりするほど熱い(当たり前)。

 

空焼きしてるからか、オーブンを開けた瞬間、白い煙がもくもくして、またびっくり。

ガスの警報機が鳴るんじゃないかと思った。

オーブンもまだ新しいからかな。

 

ひと手間だけど、これもまた楽しい作業。

 

さあ、何とか下準備もできました。

これで夢の角食ライフが実現するのか?!

近々焼いてみようと思います。

きれいに四角に焼けたらいいなあー!

 

 

ベーグルについて

自他ともに認めるパン好きなわたしが、

唯一あまり手が伸びないもの。

それが、ベーグル。

 

前はそんなことなかったのですが、

理由をいろいろ考えてわかったののです。

 

自分でよく焼いていて食べ飽きたから。

そして、

たぶんそれが結構おいしくて、自分の好みだったので、

お店で売ってるベーグルに魅力を感じなくなってしまったから。

 

確かに、ひとにあげて一番評判がいいのもベーグルなのです。

そうか。そうなのか。と納得してしまいました。

 

 

ベーグルの特徴は、焼く前に生地をゆでること。

ゆでて表面を固めてしまうことで、

それ以上膨張できなくなって、

生地が閉じこめられて、あの独特のぎゅっと詰まった感じの食感に仕上がるのです。

 

最近よくパン屋さんでベーグルを見かける気がするのです。

なぜですか。流行ってるのですか。

専門店じゃないと、わざわざベーグル焼くのって手間じゃないのですか、と聞きたくなります。

成形も独特のリング型だし、

お湯もわかさないといけないし。

 

あまりに見かけるので、

実は最近いくつか食べ歩いてみたのですが、

やっぱり、自分で焼くことにしました。

(前置きが長い)

 

今回は、先日TOMIZで手に入れた、

とかち野酵母と、はるゆたか、

そして、伊江島の小麦粉(全粒粉)をブレンドしました。
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酵母は、粉に直接混ぜ込むのではなく、

活性化させるための「予備発酵」という作業をします。

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わかりやすく言うと、

酵母をぬるま湯につけて目を覚まさせて、

ごはん(糖分)をあげる作業。

ぶくぶくふくらんでくるのですが、

これをただ見てるだけで楽しい。酵母の働きってすごい。

ふくらむ前と、
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ふくらんだ後。
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さくらんぼからおこした酵母なので、

ぶくぶくしてる間も、気のせいか、

いつもの酵母よりフルーツっぽいさわやかな香りのように感じられました。

 

実はベーグルを作る作業は、自分で焼くパンの中で一番好きだったりします。

特に成形。

生地がべたついてると、リングのつなぎ目をきれいに閉じられないのですが、

これがうまくいって、ゆでてもはずれなかったらそれはもう感動ものです。

逆に、閉じ目が甘くて、ゆでたときにはずれてしまって、

モスラみたいになることもあります。笑

 

焼きあがりがこちら。
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新しいオーブンで初ベーグルだったので、

温度加減がいまいちつかめず、

もう少し焼き色つけてもよかったかなと思いました。

 

味は完璧。

もう少し、あのむぎゅっとした食感を出したいのだけど。
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結局、ある程度いい粉を使えば美味しくなるのでは、

という気もしてきますが、真相は不明。

次は温度上げて一気に焼きます。

北谷・RINのしっとりパン

先日のporteを読んでいて、行ったことがないお店がいくつかあって、

早速行ってみました。

 

北谷のRIN。

ハンビーの通り沿いにあります。

この辺はよく通るのですが、

パン屋さんなんてあったかしら?

あったらきっと気づくはずなのに、

と不思議に感じたのです。

自分で運転していても、小さな小さな看板に「パン」って書いてあったらたいてい気づくのに。

 

そしたら、地図を見ながら行ったのに、

ひと区画手前をぐるぐるしてしまって、

ようやくたどり着きました。

  


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メロンパンが有名で、

はちみつを使用しているので、時間をおいてもしっとりが続きます。

はちみつの保水力すごいですね。

 

バゲットや、ベーグルも種類が多く、

お昼時だったので、ウインナーベーグルも買ってみました。
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生地もっちり、ボリューム満点。

ふつうのベーグルはどんな感じなのかな、

と気になります。

 

そして塩パンもあって、

あんこが入ったものをチョイス。
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これも見た目以上にずっしり、食べ応えあります!

あんこが生地の中に一緒に巻き込まれています。

 

はちみつ効果なのか、どのパンも生地がしっとり、ずっしりしていて、

お腹いっぱいになります。

 

しかし、この通りはパン屋さんが増えましたね。
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南から、

MAYBE BAKERY

エピ・ドゥ・ブレ

RIN

 

こんなにあってもまだできるって、

ニーズがあるってことなんですよねー。

外国人の方が多いことも理由のひとつなのでしょう。

 

きょうのパン屋;

Smile Factory RIN(北谷)
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