沖縄パン日誌

作った、買った、食べた、沖縄のおいしいパンにまつわる記録。

酵母がうまく働かないときに考えること

このひと月くらい、何回かパンを焼いていたのですが、
前によく使っていた「こだま酵母」に戻したのに、
なぜかいつものように予備発酵でブクブクしないのです。
なんでだろう、と思いながらこねて焼くと、
まあそれなりにふくらんで、食べられる感じだったのですが、
やはり何かおかしいと思っていました。

いつものブクブク。うつわのふちの高さに注目。

 
今回の、ブクブクしない様子

全然違うのです。

ある時は、生地がベタベタすぎて成形もできないくらいで、
もうわたしパン作れないのかしら、と一瞬思ったりして。(おおげさ)
 
 
そこで気づいた。パッケージの「ドライG」の文字。

 
ホームベーカリー用で5グラムずつ個包装になっているから
楽ちんじゃーん、と思って買ったものの、
ホームベーカリー用なので、粉に直接混ぜられるタイプだったのです。
 
だから、予備発酵の必要がない
=予備発酵に使った水(30ml)は余分
=生地がベタベタ
だったのです。
 
ベタベタで大変だったときの、ゆでる前。
オリーブの形も透けて、表面がぼこぼこしています。

 

原因がわかって、正しい水分量で生地を仕込んで成形したとき。

表面もぴしっとしてます。

 
せっかくなので焼き上がりの違いも。
ベタベタでボコボコだったほう。(写真は専属カメラマンによるので上手です)

 

正しい水分量のほう。

やはり見た目が違いますね。

 

最近いろいろ勉強したのもあるけど、
パン作りはまさに化学反応のたまもの。
うまくいかない時は必ず何か原因があるのです。
奥が深い。おもしろい。

オリーブのベーグルをつくる

2020年、新年もベーグルから。

さすがの沖縄も気温と湿度が下がり、生地の乾燥も気になるようになってきました。

 

年末にオリーブのベーグルを作ったとき、

つなぎ目のところがどうしても生地が重なってしまって、

オリーブのないところが気になり、もう少しふやせないかな、と、限界に挑戦。

生地100グラムに対して、オリーブ8個。

ずらりオリーブ。

 

包んだ結果。

乾燥ぎみだと成形はしやすいので、前回よりもずっときれいに包めました。

 

ゆでて、焼きます。

手前二つはプレーン、その他3つがオリーブ入り。

見た目はそんなに変わりませんが、重みが違います。

こう見ると、焼き色のムラが気になる。

天板2枚に分けたら変わるかなー

 

肝心のお味は、いつものごとく全部友達にあげてしまったのですが、

一番のお得意様(ベーグル好きな親友)からは、

「スライスしてトーストすると、外カリッと、中もっちりでおいしい~!」

との感想をいただきました。

おいしそう~(自分で言ってる)

 

わたしはあまりスライスして食べることがないので、この姿も斬新。

オリーブ多めなので、生地もよりしっとりしている、はずです。

たまには自分でも食べてみようかな、と思いたくなる写真ですね。

カリッと感が出ていい!(さすが専属カメラマン)

 

2019年を振り返る

毎年恒例の振り返り記事です。

過去記事はこちらから。 

 

 

2019年のパン関連、まずは何といっても、高級生食パン専門店の出店ラッシュ。

2017年8月に出店していた「乃が美」に続いて、新都心エリアを中心に次々とオープンしました。  

 

7月11日:晴れパン(新都心)

8月23日:に志かわ(新都心)

11月17日:僕ができること。(首里)

そして年が明けた、2020年1月14日には、

宜野湾に「銀座 に志かわ」がオープンするようですよ!

https://www.ginza-nishikawa.co.jp/archives/news/okinawafutenma_inaugural

 

 

 その他、新オープン・移転リニューアルもいろいろありました。

その他、まだ行けていないのですが、コメダ珈琲の新形態店舗、

コメダ石窯パン工房「ADEMOK」(アデモック)も、10月29日にオープン。

 

 

また、クローズやお休みもいろいろありました。

 

水円(読谷)は、9月8日をもってお休みに入りました。

が、また再開するようなお話もあるようです。

jouir(八重瀬)も、いつの間にか閉店してしまって、

新たに「はちまるパン」が12月7日にオープンしたようです。

 

ピエール(沖縄市)も閉店。マイベスト塩パンだったのに残念。 残念すぎる。

 今年は昨年と比べて新規オープンが多かったように思ったのですが、

その分、ひっそりとクローズしたお店も多かったです。

 

興味深いところでは、沖縄の素材を使ったパンとの出会い。

泡盛を作るときに用いる「黒麹菌」を活用した、泡盛ベーグル。

あと去年も書いたかもしれないけど、ベーグル屋さん多いです。 

乳製品や卵が入らないから、アレルギーとかヴィーガンの視点からふえているのかも。

 

個人的には、日本パンコーディネーター協会認定

「パンコーディネーター」という資格を取りました。

さらっと言いましたが、3日間の講習、課題など、想像以上にハードだったので、

認定証や、こんな素敵なバッジまでいただいて、

受かったらもらえるとわかっていても嬉しい! 

 

(資格についての詳細は下記よりどうぞ)

パンの資格。一般社団法人 日本パンコーディネーター協会(JPCA)

http://jpca.ne.jp/

 

講習では、パンの歴史に始まり、世界のパンや、栄養成分、

他の食材とのペアリングなど、幅広く、そして深く学ぶことができました。

何より、パン好きな受講生の皆さんや、講師の方々とのパン話が面白い!

尽きることなく話題が続くのです。

とても刺激を受けたのと同時に、私の知識も情報量もまだまだだと感じました。

 

来年もまた、おいしいパンとたくさん出会えますように!

 

 

続・ミルクフランス

先日、ミルクフランスを紹介した、宜野湾・宇地泊のスーリールで、

別のミルクフランスがありました。

くるみのミルク ハードボイルド 

 

厳密にいえばフランス生地ではないので、

ミルクフランスじゃないじゃん!と言われそうですが、

まあ系統が一緒なのでいいかなと。

 

名前のとおり、くるみが生地に入っています。

しっかりと噛み応えのある生地に、軽やかなミルククリームがたっぷり。

ひと口かじるたびに、切れ目からあふれ出るほどです。

 

ところで、くるみが入った生地で不思議だなと思うのが、

生地がほんのり紫色?赤みがかって見えること。

このパンや、Le Cuipのくるみパンも同じように、クラムが色味のある生地なのです。

くるみが持つ成分のせいなのでしょうか。

ぜひ見ていただきたいのですが、いつもあっという間に食べてしまうので、

肝心の写真はございません!ごめんなさい。

ぜひ皆さん実物を食べて、見てみてくださいね。

 

↓cuipのくるみぱん。どこを食べてもくるみがぎっしり。

 

 

きょうのパン屋さん:

sourire(スーリール) (宜野湾・宇地泊)

f:id:mutsumin33:20190714220512j:plain
f:id:mutsumin33:20190714220535j:plain

 

 

 

ミルクフランス食べ比べ

ミルクフランスにはまっています。
お店によって、パンの大きさ、クラムのつまり方、クリームの味など、少しずつ個性があって、
パン屋さんで見つけては試しに買ってみています。

中でもお気に入りは、
宇地泊・スーリールのミルクフランス
f:id:mutsumin33:20191212002618j:plain

クリームが比較的さっぱりしていて、歯切れのよいフランスパンとよく合います。

そして、突然県外へ飛んで
ミルクフランスで有名な
ベッカライ徳太朗
f:id:mutsumin33:20191212002658j:plain

見た目はソフトフランスなのかな?と思わせる雰囲気ですが、外観よりずっとしっかりとした生地。
あふれるほどクリームがたっぷり挟まれています。
看板商品だけあって、飽きのこない安定のおいしさです。
しょっちゅう買いに行けないのが本当に残念。
ハード系、デニッシュ系もおいしくって、ご近所さんがうらやましい!

手前から時計回りに、
くるみぱん、リュスティック、ベルリーナラントブロート

f:id:mutsumin33:20191212002741j:plain
ベルリーナラントブロートは、ライ麦が入った食事パン。
程よくしっとり、バターだけでエンドレスに食べられます。

杏のデニッシュ
f:id:mutsumin33:20191212002758j:plain
甘酸っぱくて、生地はサクサク。おいしい~!

ミルクフランスは、パンの生地と、ミルククリームの相性がポイントで、
クリームが濃すぎてもいまいちだし、パンがあっさりしすぎてもいまいち。
ロールパンのような柔らかな生地だと、きっと締まらないと思います。
だからフランス生地がちょうどよいのだと。

見つけたら買ってます、というわりに、
置いてるパン屋さんをなかなか見つけられないのも事実。
冷蔵ケースに入れないとクリームがだれてしまうこともあり、
なかなか作れないということもあるのでしょう。
沖縄だとなおさらでしょうね。

きょうのパン屋さん:
sourire(スーリール) (宜野湾・宇地泊)

f:id:mutsumin33:20190714220512j:plainf:id:mutsumin33:20190714220535j:plain
ベッカライ徳太朗 (横浜・たまプラーザ)

クロックムッシュをつくる

ある事情でパンを使ったメニューを作らなくてはいけなくなり、

悩んだ結果、寒くなると食べたくなりそうな、クロックムッシュをはじめて作ってみました。

f:id:mutsumin33:20191212002127j:image

 

パン好きなわたしは、パンはそのままで食べられる人なので、パンを調理することが実はあまりなく、

自分でクロックムッシュ作ろう、なーんて今まで考えたこともありませんでした。

 

でもやってみて、意外と簡単に、おいしくできるものなのだわ、と気づきました。

カンパーニュに、ハムの代わりにポークと、ベシャメルソースを挟んで、

上にたっぷりのチーズを乗せて焼きました。

 

自分で作ることの一番いいことは、

焼きたてあつあつで食べられること。

ナイフで切ってチーズがとろっとするのが食欲をそそります。

f:id:mutsumin33:20191212002210j:image

 

パンを2枚使っているので、ボリュームも満点です。

一緒に試食してくれたお友達(カメラ係ありがとう!)にも大変好評でした。

 

材料さえあれば、重ねて焼くだけの簡単メニュー。

ベシャメルソースの代わりにシチューの残りなんかもいけるのでは!

これからの季節にきっとおいしくいただけることでしょう。

 

 

 

天久・Le Cuipのシュトレン

今年は買わないつもりだったのですが、
大好きなLe Cuipが今年出していたので、思わず購入。
f:id:mutsumin33:20191207152804j:plain

素敵にかけられたリボンが、ああ12月なんだなぁと感じさせてくれます。

うすーくうすーく、大事にスライスしてみます。
f:id:mutsumin33:20191207152846j:plain

まだ12月初めのころだからか、洋酒の香りがふわっとするものの、
食べてみるとお酒のしつこさはなく、
シュトレンにしては軽やかな印象。
切ったところがたまたまだったのか、くるみがとっても香ばしくおいしかった!

シュトレンは、クリスマスに向けて少しずついただくものなので、
熟成されてこれから味が少しずつ変化していくのも楽しみたいと思います。

ちなみに、日本では「シュトーレン」と呼ばれることが多いのですが、
本場ドイツでは「シュトレン」と言うそうです。
シュトレンで有名なドイツ東部のドレスデンでは、毎年シュトレン祭りがあり、
3000キロもある巨大シュトレンが街をパレードし、シュトレン娘が職人さんとともに切ってくれるんですって。
いつか行ってみたいものです。

きょうのパン屋さん:
Le Cuip(天久)
f:id:mutsumin33:20191207152934j:plain
f:id:mutsumin33:20191207153017j:plain