沖縄パン日誌

作った、買った、食べた、沖縄のおいしいパンにまつわる記録。

若狭・麦庵の全粒粉のパン

以前、那覇市西のパシフィックホテルのすぐ隣に、

古い小さな建物があって、

「麦庵」(ばくあん)

という、こじんまりとしたパン屋さんがありました。

 

素朴なパンが多く、

中でもライ麦パンがお気に入りで、

隣のホテルで仕事があったりすると、

休憩時間など隙を見つけて買いに行ったこともありました。

おいしいのに、あまり商売っ気がなくて、

ライ麦パンも、確か週末だけだったか、

曜日限定で販売していたように記憶しています。

 

ほんの一時だけ、

泉崎に移転か支店を出していたこともありました。

でもすぐにそっちはなくなって、

もとのお店だけになっていました。

 

それからしばらく。

その周辺に行く用事もなくて、ご無沙汰していたら、

いつの間にかその場所には新しいアパートが建っていました。がーん。

 

今でこそ、おいしいライ麦パンの選択肢も広がりましたが、

5、6年前(たぶん)の当時は、

わたしの好みに合ったのがあのライ麦パンだったので、

また食べたいなと思っていたら、

ようやく発見しました!
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もしかしたら閉めてしまったのかと、諦めていたのですが、

ある日ネットサーフィンしてたらたまたま見つけたのです。

「この店探してます」というタイトルで、

まさに記事を書こうとしていた、絶妙のタイミングでした。

 

「今日はもう種類少なくて」と言いながらも、

全粒粉生地の、チョコ、レーズン、くるみのまあるいパン、

そしてライ麦パンがひとつ。

 

この時、先にいらしていた女性の方が、

先にどうぞ、と順番を譲ってくださって、

あまりたくさん買ったらなくなっちゃうわと思い、今回は、チョコとくるみにしました。

チョコ
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 くるみ
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いつも思うんですが、生地がおいしいのです。

こないだ自分で焼いた、全粒粉の丸パンに似ていて、

外側は香ばしく、中はほんのりとした甘み。かむほどにおいしさが広がります。

 

「前のところにある時よく伺ってて、なくなっちゃって探してたんです」

と、店主のマダムに話すと、

「あらー、そうだったの、でもこちらに来てもう二年たつのよ。こちらの方もあの頃よく来てくださってたのよ」と、先に譲ってくれた女性に向くと、

その方は、

「前は市役所の近くにもあったわよねぇ」

と!

それ知ってるってかなりのファンですね!

「でもすぐなくなったのよね」などと、ひとしきり話に花が咲きました。

 

その方は店内のカウンターで、

「私もコーヒーいただこうかしら」と、

さらに先に来ていたお客様の隣に座ると、

「こっちは私の親戚だから気にしないでね~」

と、何だかのんびりとした雰囲気。

店を出てから、わたしもコーヒー飲めばよかったな、と、少し後悔しました。

 

営業スタイルがかなりゆるいので、

確実に買いたいなら行く前に電話を。

開いてたらラッキーくらいの気持ちがいいかもしれません。私も一度目はクローズでした。

場所的にも、店構えも、訪れるにはなかなかハードル高めですが、

素朴なパンとゆったりした雰囲気はおすすめです。
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 きょうのパン屋さん:

麦庵(若狭)

営業は午後から

不定休、土日はやってるそう

とびらにOPENの札がかかってたらGO!