「koti」(こち)で開かれた
花ぼうる作りのワークショップに参加しました!
8月1日にオープンしてから、
ずっと行ってみたかったお店。
古民家一軒家をリノベーションしています。
「花ぼうる」とは?
琉球王朝時代から伝わるお菓子で、
王族の方々に食べられていたそうですが、
現在では祝い事や法事のときにお供えしたり、
広く一般的なものになりました。
ポルトガルから伝わったと言われ、
江戸時代には日本本土でも広く食べられていたものの、
現在残っているのは沖縄だけだそうです。
特徴はなんといっても
その姿かたち。
なになに、
一体何がどうなってこんな形になるの?
不思議すぎませんか。この形。
その仕組みが知りたくて
ワークショップに申し込みました。
実際に作ってみる
琉球料理伝承人の津嘉山恵子先生と、
kotiスタッフのみなさんのサポートのもと、
参加者それぞれが生地と向き合います。
ちなみに材料は、
薄力粉、卵黄、上白糖など。
水分と油分は卵黄のみ!
とてもシンプルです。
昔ならとても高価な材料ですよね。
王族のお菓子だったのも納得。
粉の量を調節しながら、
生地の固さを仕上げていきます。
けっこうしっかり練っていて、
なんとなく、お菓子作りって
練ってはいけないイメージがあったから、
(グルテン=粘りが出るから)
ちょっと意外でした。
こねあげた生地を分割し、
長方形に整えたら、
ナイフで切り込みを入れて
形を作っていきます。
ましかくから、切って丸めて。
こっちを切ったら、次は向きをかえて。
いちいち「へー!」とか
「ほう~」とか言って、
感心しながらやってるから
なかなか忙しい。
(中略)
完成形がこちら!(1個目)
・・・ちょっとバランスよくないですね。
「3個作ってもらいますが、
3個目になると慣れて上手になりますよ!」
と励まされて作った、
わたしの3個はこちら。
・・・全然上達してない。
なんなら1個目が一番上手。
どういうこと。
2個目なんて、はじめもっとひどかったから、
やり直したのにこの感じ。
えー悔しい。
まあでもこれで焼きました。
焼き上がりがこちら。
ちなみに下段は先生の作品。
丸い部分がそろってて美しい。
私のと同じお菓子とは思えない・・・
すごいなー
自分の作品(?)を焼いているあいだ、
kotiさんの美しい花ぼうるを、
香りよいさんぴん茶とともに
いただきました。
素朴でやさしい味。
ポルトガルの「ボール」が由来
とも言われているのがわかる!
懐かしさも感じます。
そしてやちむんが合うー。
「琉球料理」とは
花ぼうるをいただきながら、
津嘉山先生が琉球料理について
ご説明くださいました。
ひとことで「琉球料理」と言っても、
宮廷料理や庶民料理があり、
そこに使われる材料や由来を通じて、
沖縄の文化も伝える役割がある。
時代とともに、
だんだん家庭で作ることが減ってきて、
外で食べるものになりつつあり、
伝えていくには子どもたちへの食育も必要、
など、
食文化を継いでいく難しさを実感。
そんなお話を聞いていたら
あっという間にワークショップも終盤。
焼きあがって冷めた花ぼうるを
袋に詰めて完成!
それっぽく見えます。パッケージ大事。
もちろん一番上は一番目に成形したもの。
お味は見本と一緒(当たり前)、
おいしかった!
古民家の屋根裏
ところで、
kotiの店内から天井を見上げると、
瓦屋根の裏側がまるごと見られます。
真ん中の、一番高いところ、
文字が書いてあるの見えますか?
「しびらんか(紫微鑾駕)」
と書いてあるのです!
これは家を建てるときに、
災いがないように、福が来ますように
との願いを込めたお札で、
棟上げ式のときに書いたり
取り付けたりするようです。
ネットなどでは見たことあったけど、
本物だー!と、これも大興奮でした。
そんなわけで、
今回はワークショップでしたが、
ふつうの営業日にも行ってみたいなと思う、
素敵な場所でした。
きょうのお店:
koti(八重瀬町)