沖縄パン日誌

作った、買った、食べた、沖縄のおいしいパンにまつわる記録。

シナモンロールを焼く

映画『かもめ食堂』のシナモンロールを作りたくて、ずっとレシピ見ながら試行錯誤していて、でもなかなかうまくいかなくて、しばらくあきらめて作っていなかったけれど、急に思い立ったので作ってみました。

 

シナモンロール、とはいいますが、北欧のシナモンロールには、カルダモンというスパイスが使われています。

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シナモンよりも、すっとさわやかな香りが特徴。

こないだバリに行った時に、スーパーでホールのカルダモンが売っていたので買ってみました。


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さすが東南アジア、こんなスパイスセットが普通に売っています。

 

ホールのカルダモンは、マカダミアナッツみたいな見た目で、落花生みたいに殻を割ってみると、中に種のような黒い粒が入っています。

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このカルダモンを、あたためた牛乳・バターに入れることで、生地に風味がつけられるようです。

ずーっとレシピを試行錯誤していたけど、もしかしたらこの工程がすごく大事なのかもしれない・・・

 

捏ね作業はなんとなくいつもより大変だった。バターが最初に入るから、なかなかグルテンが形成されなかったのでしょうか。生地が重くて重くて、卵を入れるまでつらかった。

 

捏ね上がりは、いつもより黄色みがかっています。卵やバター、スパイスも入っていますので。
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一次発酵させて、フィリングの巻き込み。

お砂糖もスパイスもたくさん振ったけど、足りなかったかな〜

成形後がこちら。このあと最終発酵。
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そして焼きあがり。


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こんがりいい色に焼けました。

 

味は…

おいしいんだけど、もう少し甘くてもいいのかなあーこれくらいでもいいのかな〜

作る過程で材料の量をすべて見ているので、これ以上お砂糖入れたらカロリーのかたまりにしか見えなくなりそうでこわいのです。

ケーキなんてもっとこわい・・・!

 

でも基本的なレシピはこれでいいかも!

やった〜完成はもうすぐ!

那覇新都心・Le Cuipのレザン・レザン

久々に行った新都心のLe Cuip、

パンオショコラか、パンオレザンがいいなー、とデニッシュ系狙いで行ったけど、残念ながらなくて、

目を引いたのが、このレザン・レザン
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手のひらに載るサイズなのに、レーズンぎっしりで、重みがある。

そして、この割れ目がカリカリに焼けているので、とっても香ばしいのです。

お店のポップには、チーズとよく合いますって書かれていたけど、そんな間もなくあっという間に食べてしまいました。

 

今日はとってもいい天気で、お店の近くの公園で。
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そういえば、Le Cuipさん、ケーキがおいしそうでした。

前は焼き菓子しかなかったような気がしたけど、タルトシトロンとか、フランボワーズを使ったチョコレートのケーキとか、フランスのおしゃれな感じと、伝統的な雰囲気漂う感じがいい感じで混ざってるような、素敵なケーキたちでした。

今度いただいてみたいなー

 

きょうのパン屋さん:

Le Cuip(那覇新都心・天久)

 

首里・ピッコロモンド

以前首里に住んでいたときによく行っていた、ピッコロモンド

 

ピッコロモンドといえば、ちいさなパイが有名かもしれないですが、私が好きなのは、ダノアーズというデニッシュ系のパンと、ドイツパン。

 

まずダノアーズから。

この日買ったのは、毎回必ず買ってしまう、アラカルト。
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 見た目はとっても地味…

たぶん、デニッシュ生地のはじっこをまとめた感じなんですが、これにアプリコットジャムを塗って焼いている、とっても甘いパン。

フルーツが載ってるわけでもなく、すごくシンプルなパンだけど、そこが逆に飽きないのかもしれません。

 

もうひとつ、紅玉のダノアーズ。
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秋冬限定の商品のようです。甘ずっぱい紅玉が生地とよく合っておいしかったー

この季節は、アップルパイとか限定で出すお店多いですね。

 

そして、ドイツパン。

 

ピッコロモンドでは、ライ麦の割合を変えたり、ナッツを入れたりした黒パンが種類豊富に揃っています。

 

ちなみに、パンの世界では…

ドイツパンにみるようなライ麦が配合されたパンは、100%ライ麦だったり、小麦粉と混ぜていたりするのですが、その割合によって呼び方が異なるようです。

 

ロッゲンブロート=ライ麦90%以上

ロッゲンミッシュブロート=ライ麦50%以上90%未満

ヴァイツェンミッシュブロート=小麦粉50%以上90%未満

ミッシュブロート=ライ麦50%、小麦粉50%

などなど。

 

ライ麦が90%以上だと、ほとんどふくらまずに、ずっしり重みのある、いわゆる黒いパンになります。いただくときも、薄くスライスして、ブルーチーズなど個性の強いものや、赤ワインとかと合います。

 

で、今回、迷いに迷って買ったのは、

カンパーニュ・ルバン。
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石臼挽きの小麦粉を自家製酵母で発酵させた、手間のかかっているパン。

 

買ってから翌日にスライスしたのですが、中はしっとり、ほんのり酸味のある味で、そのままぱくぱく食べちゃいました。

 

そして、ランチにはハムとチーズでトーストに。
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食パンでもこんなトーストを作るけど、やっぱりカンパーニュのほうがおいしい!

パンにもこれくらい存在感があるほうがいいのかなと思いました。

 

そういえば、昔バイトしてたパン屋で、クロックムッシュ出してたけど、それもヴァイツェンミッシュブロートで作ってた。あれめちゃめちゃおいしかったんだよなー、と思い出しました。

 

きょうのパン屋さん:

ピッコロモンド那覇首里

朝ごはん〜かめしまパンの食パン

久しぶりにパン屋さんの食パンを食べたくて、かめしまパンで食パン(小)を買ってきました。

 

その翌日の朝食。
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こんがりきれいに焼けました。

 

焼く前に、そのまま半分食べてみたのですが、しっとりもっちり、ほんのり甘みがあって優しい味でした。

もっちり食感だったので、トーストも期待できるわ!と思っていたら、そのとおり、外サクサク、中ふんわり。おいしかった〜

 

この食パン、見事なまでにましかくで、こんがりした焼き色と、ぴしっとした角がまたいいな〜とか思ってしまいました。

 

コーヒーは、バリ島で買ってきた、kopi ruakでカフェオレ。


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kopi ruakとは、映画『かもめ食堂』で、コーヒーを美味しく淹れるおまじないの、あれです。

ruakというジャコウネコが、コーヒーのおいしい豆だけを食べるのですが、その豆が体内でいい感じに発酵されて排出されるのです。それがkopi ruak。

でも今はruakの数も減って、幻のコーヒーと言われている、

と、映画の中でサチエさんが説明していました。

 

粉にお湯を落とすと、いつものコーヒーとは違う、深くて苦味のある香り。まるでレトロな喫茶店にいる気分。

わたしはブラックでは飲めないので、ミルクと合わせてちょうどよかったですが、コーヒー好きな方ならもっと味を楽しめるんだろうなー。それでもコーヒーを淹れる時間や香りで、十分特別な朝ごはんになりました。

 

ちなみに、食パンの保存は、買ったその日〜翌朝で食べきれない分は、一枚ずつラップに包んで冷凍しましょう。食べるときは、冷凍のまま予熱したトースターで焼きます。解凍はしないほうがいいです。これだけあればしばらくは安心〜
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与那原「まつどべーかりぃ」

今年に入って、行動範囲を広げることにしまして、

その遠征第一弾が、以前から気になっていた、与那原の「まつどべーかりぃ」。

地図で見て、なんとなくこの辺かしら、と適当に走っていたら、見事にすぐ見つかりました。この、パン屋を見つける勘のするどさは我ながらすごいと思う。

 

午後早い時間に行ったので、種類も多く、ついじっくり選んでしまいました。
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デニッシュ系。全部おいしそう。

2枚目の一番左は津軽りんごのパイ、やっぱり食べたいな。だって津軽りんごですもの。


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ハード系もいろいろ。

 

その中から今回購入したのは、

マスタードベーコン
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名前のとおり、フランス生地の中に、粒マスタードとベーコンが入っています。形が面白い!

生地の表面の薄さがちょうどよくって、ちぎった時のパリっと感も私好み。フランス生地のお惣菜系のパンの、生地部分が多いのが苦手なので、これくらいがちょうどよいのです。

 

そして、ブルーチーズとくるみとはちみつのフォカッチャ
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ブルーチーズとはちみつって、何でこんなに合うのでしょう。最初に試した人えらいと思う。

 

そして、バゲット!
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ハーフでも買えたので、おいしいうちに食べきりたくてハーフにしました。

それでも1本が長くて、ハーフでも25センチくらいあったと思います(測る前に食べちゃったので推測)。

 

先述のベーコンのパンしかり、バゲットもクラストがいい感じにパリッとして、でも硬すぎないので、口の中を切らずに食べられます。

クラムがふわっとしていて、料理によく合いそう。

そう思ったのも、この時お腹がすいていたわたし、調子に乗ってさきの2つを最初に食べて、さすがに塩気をとりすぎて、そうだバゲットがある、と思って食べたら非常にバランスがよかったのです。パンをおかずにパンを食べる、みたいなことになってました。笑

 

全粒粉の食パンもおいしそうでした。

店内には、卵や乳製品の使用についての表示もありました。
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その他、ベーグルやメロンパンなどの菓子パン系、サンドイッチや、あととても気になったプリン!など、ほんとうにバランス良く種類が豊富でした〜

次はプリンと食パンかなー

ブロク掲載も快くOKしてくださり、いろいろお話もさせていただいて、ありがとうございました!

 

きょうのパン屋さん:

まつどべーかりぃ(与那原)

 http://matsudo11.ti-da.net/
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おまけ:

帰り道、抜け道を抜けたつもりが道に迷ってしまい、見つけたさとうきび畑。この風景を見て、ああそうだ、冬だったんだ、と思い出しました。(この日の最高気温は25度)

すすきのように見えますが、これ、さとうきびの花なのです。
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2017年、パン初め

気付いたら開けていた2017年。

元旦から沖縄はいいお天気でした。
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今年のパン初めはくるみぱん。

 

以前先生から「使ってみて!」とおすそわけしていただいていた、スペルト小麦と、北海道産春よ恋を2:1でブレンド。

 

実は、その前に、スペルト小麦100%でも作ったのですが・・・

発酵させすぎたのか、材料がシンプルすぎたのか、オーブンの火力が足りなかったのか、なんだか白っぽくてボソボソしてしまって。

イングリッシュマフィンをもっとざくざくにした感じ、といえばいいでしょうか。そんな感じだったので、今度はブレンドにして、くるみも入れたらどうなるのかしら、と思ってやってみました。

 

なんとなく、スペルト小麦っていつもの粉よりも黄色みが強い気がします。

こねた感じもやわらかい。ちょっとだれているのか?と思うくらい。

ウェブで調べてみると、スペルトさんは普通の小麦よりもグルテンが形成されやすいようで、確かに軽くこねるだけでなめらかになりました。

今回は、10分こね→10分休ませる→くるみを入れて軽くまぜる、以上。

逆にこねすぎると、特有の香りが飛んでしまうそう。 

最初にこれをちゃんと調べればよかったー。

 

この日、気温は25度まで上がり、お正月とは思えない暖かさ。生地もみるみるふくらみました。そして湿度低めだったので、乾燥にも気をつけながら。

 

そして焼き上がりがこちら。
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いつもより少し高めの温度で焼いたら、クープもきれいにくっきり出て、いい焼き色になりました。

 

味は、これまで焼いてきた中でたぶん一番おいしかった!

生地のうまみ、くるみのバランス、食感もほどよくもっちり。久しぶりに自分のパンがおいしいと思った。

朝ごはんには、トースターで少しだけあっためてからいただきました。
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年の初めにパンを焼いて思ったこと。

今年こそ、クープナイフを買おうと思います。いつもぺティナイフで代用してて、前から迷っていたけど、ちゃんと道具そろえよう。

あと、もしかしたらオーブンもそろそろ限界かも。もっと温度上げてスチーム入れてパリっと焼きたいし。ホイロも手作りで作ろうかしら。

 

今年もパンを楽しむ一年になりそうです。

 

 

 

Re Seigleのシュトーレンが進化していた件

12月になるとあちこちで見かけるシュトーレン

最近はすっかりおなじみになりました。

わたしは去年のおいしさに感動し、今年もRe Seigleで買いました。


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まずパッケージの封をきったときの、ふわっとしたラム酒のかおりに感動!

レーズンやいちじくなど数種類のドライフルーツを、時間をかけてラムに漬け込んだ風味が、生地全体にいきわたっている証拠なのでしょうね。

 

去年と比べて、その、レーズンやいちじくなどのフィリングがおいしい気がしました。

特にいちじくのプチプチ感がいい!

シュトーレンは薄く切っていただくのですが、そんな中でも存在感しっかりでした。

 

こちらが今年のフライヤー。素敵。

 
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先生にうかがった今年のこだわり。

それは、焼き上げ後に表面に塗る発酵バターを、ココナッツオイル(無臭)に替えたこと。

通常、焼きあがったシュトーレンには、表面に溶かしたバターを塗って、その上から粉砂糖でコーティングする、という、高カロリーのかたまりみたいなことになっているのです。でもそのおかげで長期にわたって保存がきいて楽しめるのですが。

その、溶かしバターをココナッツオイルに替えたことで、食べたときに、なんとなく重過ぎない感じがした気がしました。味はほとんど変わりないのに、いくらでも食べられそうな。(ある意味危険)

 

あと、注目すべきはマジパン。

詳細は秘密、ということなのですが、何かが練りこまれているようです。

先生の、マジパンへのこだわりはとても強く、昨年のパン教室では、「マジパンはぜひおいしいものを使って。おいしくないなら入れないほうがいい」とまでおっしゃっていました。

確かに、マジパンは存在感が強いので、その風味で全体の味にも影響が出るからなのでしょう。わたしも、シュトーレン以外でマジパンを食べたり使ったりする機会はないです。デコレーションケーキの上に載ってる人形とかも、あまり食べないし・・・

 

フィリングを、マジパンの一つひとつに練りこむという、気の遠くなるような作業。

おいしいシュトーレンをお客さまに食べて欲しいという、先生の思いが詰まっているような気がしました。

 

 
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これは去年のパン教室で作ったときの写真。

赤とゴールドで一気にクリスマスらしさが出ます。

 

ちなみに、マジパンに何かが練りこまれているのも今年からかしら?と思っていましたら、こちらは去年と同じだったそうで・・・気付きませんでした。

 

薄くスライスしているはずなのに、冷蔵庫のシュトーレンもあとわずか。残りも大事にいただきます。そして来年もどんなシュトーレンがいただけるのか、今からすでに楽しみです!