沖縄パン日誌

作った、買った、食べた、沖縄のおいしいパンにまつわる記録。

レモンクリームを使ったパン

暑くなると、一般的にパンの消費は落ちると言われています。

メーカーや店舗などでは、あの手この手で爽やかな味の商品開発をしていて、

チョコミント味のパンなど、今年は随分見かけたように思います。 

 

レモンクリームを使ったパンは、

夏に限ったものではなく、

通年で扱っているところもありますが、

爽やかな味がやはり夏を思わせるのでしょう、

暑い日にパン屋に立ち寄ると、つい手が伸びていました。

ということで、この夏出会ったおいしいレモンクリームたちをまとめました。

 

 

北谷・MAYBE BAKERYのレモンデニッシュ
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この手のデニッシュはあまり普段買わないのですが、

(フルーツが載ってるようなやつ)

レモンクリームなら、と思ったのと、

層がきれいだな、と思って。

こういうの見てるだけで楽しい。美しい。
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シチリア産レモンを使っていて、

気のせいか、酸味がとっても効いているように思いました。

 

新都心・le cuipのレモンパイ
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こちらは手のひらほどもありそうな、大きなサイズ。

 

生地がデニッシュ生地よりもざくざく感があって、

甘さと酸味がガツンとくる、しっかりしたクリームがたっぷり。

お腹いっぱいになります。

(ちなみに先日お店へ行ったら、レモンではなく別のクリームになっていたような。

季節によってバリエーションがあるのかも)

 

ちなみにこの形、

フランスでよくみる、

ショソン・オ・ポム(Chausson aux pommes)

に似ています。

 

ショソン、とは、スリッパのこと。

形がスリッパの先端に似ていることから、この名がついたそう。

要はアップルパイ。

中にりんごのコンポートが入っていて、

そのフィリングによって名前も変わります。

表面に葉っぱのような模様が入っているものも。

 

このレモンパイも、

表面の模様こそないものの、

ショソン・オ・ポムみたい!と思いました。

たぶん本番フランスでもこんなふうに売られているのでしょう。

おおきくて、甘いやつ。食べたい!

 

写真はフランスではなく、ドイツ・ベルリンで見かけたパティスリーのウィンドウ。

ヨーロッパのパン屋巡りしたい!
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津嘉山・アプリコットベーカリーのちびクロワッサン

小禄と真嘉比にあるケーキ屋さん、Abricot(アプリコット)が手がけるベーカリーが津嘉山にあります。

 

アプリコットといえば、材料にこだわっていて、

小麦粉は国産だったり、

バターは100%動物性の純バターを使っていたり、

シュークリームやロールケーキなど、

シンプルなスイーツも味が濃い気がして、

好きなパティスリーのひとつですが、

期待どおりベーカリーでも厳選素材を使っていました。

 

いろいろ買いましたが、

ちびクロワッサンは、マイベストクロワッサンかも!
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よくあるミニクロより、ひとまわり大きいサイズ。

 

ミニクロって、好きすぎて、

結局ひとつじゃ足りなくて2つ3つと食べてしまったり、

小さいがために、あまりきれいな層になってなくて、

普通のデニッシュ生地です、みたいなこともあって残念な場合もあるのですが、

このちびクロワッサンは、

生地がさくっとしていて、バターの風味もしっかりする、ちゃんとしたクロワッサンなのです。(表現がおかしいですが)


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とはいえ、やっぱり好きなので、2ついただいてしまうのですが笑、

久しぶりにおいしいクロワッサンに出会えました。

ミニクロワッサンじゃなくて、

ちびクロワッサンってところもいいなと思いました。

 

次は、パティスリーでシュークリームに使っているクリームを入れた、

黄金クリームパンを食べてみたい!

 

きょうのパン屋さん;

アプリコットベーカリー(南風原・津嘉山)
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うるま市・Kids Room Bakeryの天然酵母のパン

先日ある方と、

「そういえば今年は新規オープンのお店あまり聞きませんね」

なんて話をしていましたが、

その中で唯一、今年営業をはじめたという、Kids Room Bakeryに行ってきました。

 

しかーし、

Bakeryは14時でクローズしていて、

そのあとは、おとなりのTettoh Coffeeで販売しているとのことで、おとなりへ。
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Tettoh Coffeeも以前から行ってみたいと思っていたので、結果オーライでした。

 

どちらも外人住宅を改装していて、

Tettoh Coffeeは、

茶店とカフェのあいだのような、

落ち着いた雰囲気。

 

私が気に入ったのは椅子。

肘おきがついた、ちょっとクラシック風のデザインで、

(民藝でいう、ウィンザーチェアのような)

座りやすいし、おばあちゃんちにこんなのがあって、何だか懐かしかったのです。

窓枠にさりげなく置いてある植物や、

コーヒーに関する本が並んだ棚など、

とにかく全体的な空気がわたし好みでした。

 

お店の素敵なお姉さんが案内してくれ、

パンはいつも11時で焼き終わるので、毎日早くに売り切れてしまうこと、

天然酵母を使っていることなどを教えてくださいました。

 

コーヒーと一緒にパンをいただくこともできるとのことで、

クロワッサンとアイスコーヒーをいただきました。
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実はわたし、天然酵母のクロワッサンは苦手なのです。

クロワッサンは、薄い層のサクサクが命だと思っているので、

天然酵母生地のずっしりした感じが、あまり好みではないのです。

 

いつもなら選ばないはずなのですが、

しっかりとした焼き色に惹かれて、いただいてみました。
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あたためてもらったので、はじっこはカリカリの食感。

程良い生地の厚みだったので、

天然酵母で仕込んだ生地のおいしさと、

クロワッサンのバター多めのリッチさを両方味わうことができました。

 

そして、ミニカンパーニュ
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興味深いのは、底面。

クイニーアマンみたいに、カリカリしていて、甘いのです。
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なぜでしょう。なんでだろう。

生地に黒糖入れるくらいでは、こんなにならないと思うんですよね。

何かを塗って焼いたか、もしくは、黒糖をまぶして焼いたような。

ほんのり甘くておいしいのです。

一般的にいうカンパーニュではないと言われそうだけど、

食事に合わせても意外といけたし、

何もつけずにそのままいけてしまいます。

 

今度はぜひベーカリーが開いている時間に行きたい!

 

きょうのパン屋さん:

Kids Room Bakery(うるま市)
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【番外編】長崎カステラ食べ比べ

先日、長崎に長期出張していた親友がようやく帰ってきました。

 

「お土産何がいい?」と聞かれ、

迷わず「福砂屋のカステラ」とわたし。

そして帰ってきて、受け取ったのがこちら。
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あの黄色いパッケージを想像してたら、

今はこんなにかわいいバラまき用のキューブカステラが!

この中に3つのキューブが入っています。

 

そしてもうひとつ、伊王島にある、アイランドナガサキのカステラ。

(写真右)

(写真左はキューブを開けてみたようす)

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カステラ一本って重いんですね、持ち帰ってくれてありがとー!

(でもこれは事前にわたしの家に宅急便で届いていたのですが、笑)

 

まずは、福砂屋から。
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サイコロ状の箱の中に、カステラが二切れ。

きっと、会社でお土産でもらったときに、そのまま席で食べられるようにと

とてもよく考えられたパッケージに感動。

開けるとこんな感じ。


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折りたたみのフォークもついています!

 

そしてお決まりの、大きなザラメ。
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しっとり、きれいな黄色で、こんなに牛乳と合う食べ物がほかにあるだろうかと思うほど。やっぱりおいしい~

 

そして、伊王島カステラ。
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このカステラ、7月に長崎・伊王島にオープンした宿泊施設、アイランドナガサキのものなのですが、

https://www.islandnagasaki.jp/shop/index.html

 

こちらで販売するにあたって、

スタッフが市内のカステラ屋で作り方を習い、

お墨付きをいただいたものだそう。

立派な焼き印が入っています。

 

福砂屋と比べて、深みのある黄色。
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はちみつが入っているので、色が濃く出るのかもしれません。

生地が重厚な感じで、とても食べ応えがあります。
朝ご飯に二切れいただきました。

 

また、切られていない一本まんまなので、

どのくらい食べようかなー、

ちょっと大きめに切っちゃおうかなー

とか楽しめるのもよいです。

 

 

この機会に、カステラについていろいろ調べてみて、気づいたこと、発見したこと。

 

材料がとてもシンプル。

カステラの材料は

・卵
・小麦粉
・砂糖(生地に上白糖、型の底にザラメ)

ふくらますためのベーキングパウダーや、重曹は入っていません。

卵を別立てで、卵白を角が立つくらいに泡立てて、空気をたくさん抱き込ませて、

それを生地に混ぜ込むことで、熱したオーブンに入れたときに生地全体がふくらむのです。

大きなホイッパーで手で泡立てるなんて、なんて大変なのでしょう…

 

 「五三焼き」とは何か。

長崎のカステラを調べると、よく出てきた言葉。

 

五三焼きとは、たまごの割合のことで、全卵を使わず、
卵黄:卵白=5:3

の割合で生地に配合するんですって。

きれいに焼くのはとても難しいそうです。

たぶん、卵白が少ない=持ち上げる力が弱い、生地全体が重くなる

ので、

味は濃厚になるけど、食感は変わるのだろうなと想像します。

(食べたことないので)

 

長崎といえば、カステラのほかにも、

坂のある景色や、夜景とか、みどころたくさん。いつか行ってみたいです。

 

 

本部・八重岳ベーカリーのクッキー

年に一度の人間ドックの日

病院の売店でごほうびに買う、

八重岳ベーカリーのクッキー。
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 左から、

キャロブ、しょうが、ピーナツ黒糖、シークヮーサー

ひさびさに買ったら、二種類がひとつのパッケージになっていました。

以前は種類別だったはず。

 

興味深いのは、キャロブ。

キャロブって何?

 

キャロブは主に地中海付近で栽培されるマメ科の植物で、カルシウム鉄分食物繊維等を豊富に含むため、日本では主に健康食品として用いられる。特に、キャロブの鞘から抽出されるピニトールには、血糖値改善作用や肝機能の改善効果が認められる。キャロブパウダーは莢の中の黒い果肉部分を粉末状にしたもので、現地ではコーヒーココアの代用品として用いられている(カフェインは含まれていないが、鉄分の風味が幾分強め)。

(出典はwikipediaより)

キャロブ - Wikipedia

 

要は、カカオじゃないけどチョコ風味がするのです。

言われなかったら、普通にココアとかチョコ味って勘違いすると思います。

 

今回はじめていただいた、まあるいシークヮーサーは、

果汁の味が意外や意外、ちゃんとするのです。

さわやかな味でした。 

しょうが、ピーナツ黒糖も安定のおいしさ。止まらない。

 

また、このクッキーはバターではなく、

植物性オイルで作られています。

なので、クッキーとクラッカーの間のような食感。サクサク軽やか。

 

このクッキーにはまってから、

自分でも作れないかとレシピを探し、

たまに作ったりもしています。
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八重岳ベーカリー、

クッキーもクラッカーも食べたことはあるけれど、

実は店舗には一度も行ったことがないのです。

名前のとおり、八重岳にあるから、桜の季節とかに行ってみたいなー。

 

きょうのパン屋

八重岳ベーカリー(本部)

http://yaedake.com/

 

牧港・ホンコンベーカリーのレーズンロール

さがしものがあって、イバノに行ったときのこと。

レジ横に、長ーい食パンや、大きな袋にたくさん入ったクロワッサンなどが、ずらっと並んでいました。

 

イバノといえば、お肉の種類が豊富なのと、

輸入食材もいろいろあるのですが、

そういえば、A&Wのバンズも作っているのです。(行って思い出しました)

それが、「ホンコンベーカリー」のようです。

 

バンズだけでなく、その他いろいろなパンも売られていました。

 

なんかとてもおいしそうに見えて、

本当は胚芽食パンがほしかったけれど、

2斤くらいの大きさで、スライスも薄めだったので、

うーんちょっと違うなあと思い断念。

そして選んだのが、レーズンロール。
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普段、バターロールってあまり積極的に選ばないのですが、

けしの実をふってるのが珍しいと思ったのと、

意外とずっしりだったので、どんな味かしら?と気になったのです。

(超お腹空いていたから、かも・・・)

 

中がびっしり詰まった、やわらかな食感のパン。

そしてほんのり甘みとほろ苦さ。

 

原材料をみると、

黒糖に加え、「モラセス」が入っていました。

 

モラセスとは?

砂糖の製造過程でできる糖液で、

見た目は黒蜜のようなのですが、

黒蜜と同じようには使わず、

風味付けや、イーストの活性のために添加したりするようです。

 

砂糖として使うために精製したあとのもの、なので、

独特の苦みがあるのだと思います。

それがきっとパンの風味にも出ていたのかもしれません。

 

なので、食べ応えもあり、味もしっかり、

期待以上のパンとの出会いでした。

 

きょうのパン屋:

イバノ(牧港)

R58沿い、カンガルーのマークが目印!

 

名護・cookhalのホットドッグ

仕事でやんばるへ行ったときのこと。

前から行ってみたいと思いながら、なかなか行けずにいたcookhalに立ち寄りました。

 

場所はなごアグリパークの中。

芝生を囲んで、ハーブ園やショップなどがあり、

cookhalもその並びにあります。
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ランチにオーダーしたのは、ホットドッグ。
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長さ20センチを越えるサイズ。

バゲットは、今や有名なPain de Kaitoのもの。

ザワークラウトローズマリーマスタードとともに、

これまた大きなソーセージ。

どれも手作りだそうです。

 

このソーセージがおいしいのです。

肉が粗めに挽いてあるので、食べ応えがある。

バゲットは、普通のものよりも、全粒粉ぽいのが多く入っている感じで、

具材に負けない存在感があります。

 

cookhalもKaitoも、「やんばる畑人(はるさー)プロジェクト」に参加しています。

 

「やんばる畑人(はるさー)プロジェクト」

とは、

畑人と料理人、加工所などがつながり、スパイス栽培の北限となる沖縄で、

国産スパイス商品を開発したり、やんばる食材の料理が楽しめるイベントを開催するなど、

地域性を活かした「食」のアクションに取り組むというもの。

詳しくはこちら↓

http://haruser.jp/

 

同じ沖縄本島でも、たまに北部へ行くと、

やっぱり自然の豊かさに圧倒されます。

そんな場所で採れたものをいただける、

素敵なお店がたくさんあるのはうれしいこと。

 

この日も、仕事をすっかり忘れてリラックスして過ごしてしまいました。

ここでただのんびりするためだけに、

また行きたいと思った場所でした。

 

きょうのお店:

cookhal(名護)
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